最近涼しいですが、また明日から暑くなるようです。
熱中症には十分気を付けましょう!前回書いた通り、熱中症はきちんとした対応をしないと危険です。
今回は熱中症になった時の手当について書きたいと思います。
まず準備しておく物は
●冷却剤・・・氷のう、アイスパックなどと、冷水を作る為に十分な量の氷
●送風器具・・・送風出来る物ならば、うちわ、扇風機、服など、どのような物でも良い
●水もしくはぬるいお湯・・・可能ならば霧吹きを用意し、その中に水を入れておく
●生理食塩水(塩分濃度0.9%の飲み物)など・・・けいれん対処用に
●スポーツドリンク・・・塩分濃度0.1~0.2%、糖分濃度3~5%で、5~15℃程度に冷やした物
●携帯電話・・・現場からすぐに救急車を呼べる様にする為
などがおすすめです。
熱中症になった人に対して一番初めに行わなければいけないことは、意識があるかないかの確認です。
名前を呼んだり、肩を軽くたたいたり、応答が出来るならその人が絶対にわかるはずの質問をするなどして、意識の状態がどの程度なのかを判断することが重要です。また、バイタルサイン(意識、呼吸、脈拍、顔色、体温、手足の温度など)のチェックを継続して行うのも大事です。
熱中症の手当として以下の3つが基本となります。
①休息・・・衣服を緩め、安静にさせる。(必要に応じて脱がせ、体を冷却しやすい状態にし、安静を保てる環境へ運ぶ)
②冷却・・・涼しい場所(クーラーの入っている所、風通しの良い日陰など)で休める。(症状に応じて必要な冷却を行う)
③水分補給(スポーツドリンク)・・・意識がはっきりしている場合に限り行う。(意識障害や吐き気がある場合には医療機関での輸液が必要となる)
熱中症の手当
1、意識の有無・・・意識が無かったり反応が悪かった場合はバイタルサインを確認し、心臓マッサージなどで回復させる。また意識がある場合はバイタルサインを確認後、手当の基本①と②を行う。
2、冷却・・・冷却のポイントは、震えを起こさないようマッサージを行いながら寒いと訴えるまで積極的に行う事です(人間の体は低温側に強く、高温側に弱い為)。冷却場所は腋窩動脈(両腕のわきの下に挟む)、頸動脈(首の横に両方から当てる)、大腿動脈(股の間に当てる)で行う。また、体に霧吹きなどで水をかけつつ、うちわなどで送風する。
3、症状に対応した手当
○ふくらはぎや腹部のけいれん(全身のものではない)・・・0.9%の塩分濃度の飲み物を飲ませ、冷水タオルで震えている所をマッサージする。
○失神(数秒間程度のもの)、または顔色が蒼白で、脈が微弱・・・横に寝ませ、足を心臓より高く挙げるなどして、心臓へ戻る血液の増大を図る。
○飲水出来る・・・スポーツドリンクなどを飲ませる。
○飲水が困難・・・医療機関へ搬送する。
○足先など末端部が冷たい・・・その部分の保温と、さする様にマッサージをする。
○顔色が赤い場合・・・寝かした状態よりやや上半身を高くする。または座らせた状態とする。
○吐き気やおう吐・・・水分補給が行えないので、速やかに医療機関へ搬送する。
最後少し長くなってしまいましたが、何回かに分けて熱中症について書いてきました。
大事なことは水やお茶などではなく塩分が入ったスポーツドリンクできちんと水分補給をすることが大事だということです。